チャンクアップ・チャンクダウンは、物事を大きく捉えることを好むか、具体的、細部をしっかりチェックすることを好むか、という思考傾向です。チャンクアップ・チャンクダウンそれぞれの傾向を持つ方の特徴は次の通りです。
・チャンクアップタイプ
大きな枠組みや抽象的な概念、全体像に関心が向きやすく、枠組みや概念の理由(目的)や意味(意義・価値)を大切にします。次のような言葉をよく使う傾向があります。
よく使う言葉
「全体的に」「一般的に」「基本的に」
「全体の方向性として・・・」「もっと全体性をみて・・・」「もっと大きな枠組みで見ると・・・」
「要はこういうこと?」「つまり(まとめると)・・・ということ?」
「枝葉の事はどうでもよくて」
「それはどういう意味があるの?」「それは何の価値があるの?」
・チャンクダウンタイプ
具体的で現実的な情報、手順、詳細に関心が向きやすく、実際に実現できることを大切にします。次のような言葉をよく使う傾向があります。
よく使う言葉
「具体的に」「現実的に」
「具体的な手順として・・・」「もっと現実性を鑑みて・・・」「もっと現実的な視点で考えると・・・」
「どうやってやるの?」「どうすればできるの?」「具体的な手順は?」「マニュアルはある?」
「理論とかはどうでもよくて」
「細かいようだけど・・・」

Chunk Up / Chunk Down を活用するポイント
・強みを活かす
チャンクアップタイプの方は、大局的に物事を捉えることを好むため、戦略や構想を組むのが得意です。また、組織のリーダーに向いているタイプと言えます。しかしながら反対に具体的な作業の複雑さ、困難さやチーム状況を考慮すれば実現が難しそうなことも、意義や目的・価値中心でやる、何とかしなければと考えがち。
チャンクダウンタイプの方は、具体的に物事を捉えることを好むため、日々の運用や実務を計画するのが得意です。しかしながら反対に枝葉末節にとらわれて、全体的にみればある作業は諦めても仕方がないと言えるところにこだわってしまったり、優先順位を誤ってしまうことも。
どちらのタイプにも強み弱みがあり、また強み弱みは表裏一体でもあります。「適材適所」という言葉もありますが、自分の強みを活かせる環境に身を置く、若しくはそういった立場を模索することが大切と言えます。
・コミュニケーションを改善する
チャンクアップタイプの方とチャンクダウンタイプの方で議論が行われると、そもそも着眼点が違うため、会話がズレがちになります。
例.
チャンクダウンタイプ:
「この作業は、〇さんが担当で、この作業は〇さんが担当で・・・」
チャンクアップタイプ:
「ごめんなさい、そもそもこの作業って意味あるんですか?」
チャンクダウンタイプ:
「・・・」
このような場合、状況や立場にもよりますが、相手の立場に理解を示しつつ、自分の意見を主張すると次のように変化できるかもしれません。
チャンクダウンタイプ:
「〇さんの気持ちは理解できます。確かに意味を問われると私も疑問があります。ただ、今すぐ作業しなければならない、具体的に詰めないと期限に間に合わないように感じますが、いかがですか。」
チャンクアップタイプ:
「まあ、確かにそうなんですけどね。でも何か納得できないんだよなぁ・・・」
チャンクダウンタイプ:
「その気持ちはわかりますよ・・・(以下略)」
もう少し相手に寄り添ってみると、このように変化できるかもしれません。
チャンクダウンタイプ:
「おっしゃる通りだと思います。確かに意味を問われると私も疑問があります。〇さんの考えをもう少し聞かせてもらえますか。」
チャンクアップタイプ:
「この一連の作業をしたところで、いずれにせよ期限には〇という観点から間に合わないのは明白です。顧客に今すぐ(間に合わないことに対して)謝罪に行き、期限の延長を願い出ることがまず先で、作業の割り振りの変更はしない方がいいのではと思います。」
チャンクダウンタイプ:
「なるほど。。。みなさんはいかがですか。」
・寄り添いに活用する
相手の気持ちに寄り添うには、相手のタイプを理解することがとても大切です。
チャンクアップタイプは、大きな枠組みや抽象的な概念、全体像を話すことを好む傾向があります。カウンセリングなどにおいては、「全体的に・・・」「あなたにとってどういう意味がありますか?」「まとめるとこういうことでしょうか」という感じに、聴き手も全体性や意義、要約を適宜混ぜていくことで、話し手がとても話しやすい、話していて気分がよくなっていきます。
チャンクダウンタイプは、具体的、現実的な話を好む傾向があります。話し手が関心のある物事についてお話しされている場合、聴き手も積極的に関心を示し、「もう少し詳しくお聞かせいただけますか」という感じで、より話し手の具体性を引き出していくと、話し手も心地よく話し続けることができます。
まとめ
チャンクアップタイプ、チャンクダウンタイプ、それぞれに強み、弱みがあり、どちらが優れているという事はありません。場や状況に応じ、チャンクアップが必要な局面、チャンクダウンが必要な局面があります。できるならば必要に応じて柔軟にチャンクアップ、チャンクダウンを行えることが望ましいですが、そんなに簡単にできることでもありません。ご自身の望むタイプに合う環境や相手・仲間探しも大切かもしれません。
