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メタプログラム

20.Active / Reflective / Inactive(活動 / 内省 / 不活動)

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20.Active / Reflective / Inactive(活動 / 内省 / 不活動)

活動型・内省型・不活動型は、人が新しい情報や課題、あるいはストレスに直面した際に、行動・思考・停止のどのパターンを優先して対処するかという「反応様式(行動の立ち上がり方)」を示す思考傾向です 。活動 / 内省 / 不活動 それぞれの傾向を持つ方の特徴は次の通りです。

・活動タイプ
新しい課題や問題に直面した時、まずは行動に移し、実際に試しながら理解しようとします。

心理的な特徴としては、

・考えるより先に「まずやってみよう」とする
・行動しながら学ぶことを好む
・スピード感や実行力があり、チャンスをつかみやすい
・失敗しても、そこから修正すればよいと考えやすい
・一方で、準備不足や見落とし、やり過ぎが起こることもある

といった点があげられ、次のような言葉をよく使う傾向があります。

よく使う言葉:
「とりあえずやってみる」
「まず動こう」
「試してみよう」
「やってみないと分からない」
「考えるより先に行動したい」
「一歩踏み出すことが大事」

・内省タイプ
新しい課題や問題に直面した時、すぐには動かず、まず情報を整理したり、リスクを考えたり、納得してから行動しようとします。

心理的な特徴としては、

・行動する前に、よく考えたい
・選択肢や可能性を整理してから決めたい
・失敗やリスクをできるだけ減らしたい
・丁寧に準備することで安心感を得る
・一方で、考え過ぎて行動が遅くなることもある

といった点があげられ、次のような言葉をよく使う傾向があります。

よく使う言葉:
「少し考えたい」
「整理してから決めたい」
「まず検討したい」
「もう少し情報がほしい」
「ちゃんと考えてから動きたい」
「いろいろ想定しておきたい」

・不活動タイプ
新しい課題や問題に直面した時、すぐに動くわけでも、積極的に考えるわけでもなく、いったん保留したり、様子を見たり、動かないことでバランスを取ろうとします。

心理的な特徴としては、

・変化を起こすことに抵抗感がある
・今は動かない方が安全だと感じやすい
・エネルギーを温存したい
・不安やプレッシャーが強いと、動けなくなることがある
・一方で、先延ばしや停滞につながることもある

といった点があげられ、次のような言葉をよく使う傾向があります。

よく使う言葉:
「今動くのはやめよう」
「もう少し様子を見よう」
「そのうちやろうと思っている」
「頭では分かっているけど、体が動かない」
「今のままでもいいかな」
「保留にしたい」

活動 / 内省 / 不活動 を活用するポイント

・強みを活かす
活動タイプの方は、行動力やスピード感があるため、新しいことを始めたり、試行錯誤しながら学んだりすることが得意です。しかしながら、十分に考える前に動いてしまうため、準備不足や確認漏れが起こりやすい面があります。

内省タイプの方は、慎重に考え、情報を整理し、リスクを見立てることが得意です。その反面、考える時間が長くなりすぎると、行動に移るタイミングを逃してしまうことがあります。

不活動タイプの方は、一見すると「動かない」「先延ばししている」ように見えることがあります。しかし、本人にとっては、急な変化から自分を守ったり、エネルギーを温存したりする意味がある場合もあります。ただし、長く固定されると、問題が放置されたり、機会を逃したりすることがあります。

このタイプを状況に応じて柔軟に使い分けられると、とても望ましいと言えるかもしれません。しかし、実際にはどれか一つのパターンに偏りやすい方も多いと思います。大切なのは、自分や相手の傾向を良い悪いで判断するのではなく、強みを活かしながら、お互いに弱くなりやすい部分を補っていくことです。

・コミュニケーションを改善する
活動タイプと内省タイプ、不活動タイプの方で話し合うと、次のようなズレが生じることがあります。

例.
活動:「とりあえず、まずやってみようよ。動かないと何も分からないし。」
内省:「いや、もう少し考えてからの方がいいと思う。リスクも整理できていないし。」
不活動:「うーん、今はまだ動かなくてもいいんじゃないかな。少し様子を見ようよ。」
3人:「・・・」

あくまで行動に移るまでの傾向が違うだけですが、活動タイプから見ると、内省タイプや不活動タイプは「動きが遅い」と見えやすいです。反対に、内省タイプや不活動タイプから見ると、活動タイプは「考えが浅い」と見えやすいと言えます。

もし、お互いがメタプログラムを学んでいると、次のように切り返せるかもしれません。

例.
活動:「とりあえず、まずやってみようよ。動かないと何も分からないし。」
内省:(ああ、Aさんは活動タイプなんだった。)
「まず少し試すのはよさそうだね。ただ、少しだけ、大きなリスクだけ確認しておかない?」
不活動:(そっか、保留するにも条件をつければよさそうだな。)
「うんうん。ただ、少し議論が必要そうだから、今日は決め切らずに、いつまでに決めるかだけ決めるのはどう?」
活動:「なるほど。じゃあ、どの程度やるかと、いつまでに決めるか、期限を決めようか。」

(②の吹き出しは話者の吹き出しとお考え下さい)
この例でもある通り、メタプログラムを学ぶと「相手が間違っている」と感じるのではなく、「お互い行動に移るまでのスタイルが違うだけ」と捉えられるようになります。

・寄り添いに活用する
相手の気持ちに寄り添うには、相手がどのペースで行動に移りやすいのかを理解することがとても大切です。

活動タイプは、行動することで安心したり、前に進んでいる感覚を得たりする傾向があります。カウンセリングなど気持ちを傾聴する時には、ただ話を聴くだけでなく、「今週できる小さな一歩」や「試してみる行動」を一緒に整理すると、より前向きになりやすいかもしれません。ただし、行動を急がせすぎず、行動後の振り返りや感情の確認も大切です。

内省タイプは、考えること、整理すること、納得することを大切にします。カウンセリングなど気持ちを傾聴する時には、本人の考えを丁寧に聴き、選択肢や気持ちを整理する関わりが有効です。そのうえで、「では、最初の一歩として何ができそうか」と行動につなげていくことも大切です。

不活動タイプは、動かないことにも意味がある場合が多々あります。カウンセリングなど気持ちを傾聴する時には、「なぜ動けないのか」と責めるのではなく、「動かずにいることで守れているものは何か」「今は何が負担になっているのか」を丁寧に扱うことが大切です。行動を促す場合も、とても小さなステップから始める方がよいでしょう。

まとめ
上記はあくまで一般例です。

ただ、もしあなたが相談を受けることが多いのであれば、相手が「すぐ動きたい人」なのか、「考えてから動きたい人」なのか、「今は動けない、あるいは動きたくない人」なのかを見立てられると、より寄り添いやすくなるかもしれません。

大切なのは、どのタイプが良い悪いと判断することではありません。

活動タイプには行動力があります。
内省タイプには深く考える力があります。
不活動タイプには自分を守る力があります。 それぞれの強みを尊重しながら、必要な場面では別のモードも少し使えるように支援していくことが役に立つかもしれません。

この記事の筆者

秋吉 藤吾

秋吉 藤吾

やすらぎカウンセリングオフィス 代表。4つの心理療法・心理学をベースに、一人ひとりの心の声に丁寧に耳を傾けることを大切にしています。