確実性 / 不確実性は、物事に対して「確実さ」「安定」「見通し」を求めることを好むか、「変化」「刺激」「未知の可能性」を好むかという思考傾向です。
確実性・不確実性それぞれの傾向を持つ方の特徴は次の通りです。
・確実タイプ
確実タイプは、新しい状況や判断に直面した時に、「どれくらい安全か」「どれくらい確実か」「見通しが立っているか」を重視します。心理的な特徴としては、
・安定や予測可能性を重んじる傾向があるので、先が見えている状態に安心感を覚える
・行動する前に、根拠、証拠、実績、保証などを確認したくなる
・予定やルール、手順がはっきりしていると動きやすい
・変化や曖昧さ、予想外の出来事に対して不安を感じやすい
・リスクをできるだけ避け、失敗の可能性を小さくしてから動きたい
といった点があげられ、次のような言葉をよく使う傾向があります。
よく使う言葉:
「確実に」「間違いなく」「ちゃんと」
「安全に」「保証はある?」「根拠は?」
「見通しを立てたい」「リスクを減らしたい」
「まず整理したい」「手順を確認したい」
「本当に大丈夫?」
・不確実タイプ
不確実タイプは、新しい状況や判断に直面した時に、「何が起こるかわからないこと」「変化」「可能性」「自由度」を重視します。心理的な特徴としては、
・変化や新しさ、刺激、チャレンジを好む
・すべてが決まっている状態よりも、自由に動ける余地がある方がやる気が出やすい
・完璧な情報がそろっていなくても、まず試してみようと考えやすい
・予定外の出来事を、トラブルではなくチャンスや刺激として受け取りやすい
・同じことの繰り返しや、細かく管理されすぎる状況に退屈さや窮屈さを感じやすい
といった点があげられ、次のような言葉をよく使う傾向があります。よく使う言葉:
「とりあえずやってみよう」「やりながら考える」
「柔軟に」「流れに任せる」
「可能性がある」「変わるかもしれない」
「新しいことを試したい」「面白そう」
「やってみないと分からない」
確実 / 不確実 を活用するポイント
・強みを活かす
確実タイプの方は、慎重に考え、リスクを小さくし、安定した仕組みをつくることが得意です。計画性があり、物事を着実に進めたり、失敗を防いだりする場面で力を発揮しやすいです。しかしながら、変化が大きい環境や、正解がはっきりしない状況では、不安が強くなったり、動き出しに時間がかかったりすることがあります。
不確実タイプの方は、その反対ですね。新しいことに挑戦したり、変化に対応したり、試行錯誤しながら可能性を広げたりすることが得意です。柔軟性や創造性が求められる場面で力を発揮しやすい一方で、安定した手順や継続的なルールを守ることが苦手だったり、計画が曖昧になりやすかったりすることがあります。
このタイプを状況に応じて柔軟に使い分けられると、とても望ましいと言えるかもしれません。大きな失敗を避けたい場面では確実タイプ、新しい可能性を試したい場面では不確実タイプ、といった使い分けです。
ただし、多くの人はどちらかの傾向に寄っていますし、これは性格傾向ですから、柔軟に移動することが難しいのがある意味自然です。大切なのは
・自分のタイプを理解すること
・自分と違うタイプの見解に対してネガティブに反応しやすくなることを理解し、相手の思いの理解に努めること
・お互いの強みを活用するよう心掛けること
などが挙げられます。
・コミュニケーションを改善する
確実タイプの方と不確実タイプの方で話し合うと、次のようなズレが生じることがあります。
例.
確実:「この新しい企画、本当にうまくいくのかな。まずリスクや手順を整理してから進めた方がいいと思うけど。」
不確実:「いや、そんなに考えすぎなくても、まずやってみればいいんじゃない?試行錯誤していけばいいと思うけど。」
確実:「・・・」

あくまで思考傾向の違いでお互いの主張を行っているだけですが、確実タイプの方は「この人はリスクを軽く見ている」と感じやすく、不確実タイプの方は「この人はいつも慎重すぎて前に進まない」と感じやすいかもしれません。
もし、確実タイプの方がメタプログラムを学んでいると、次のように切り返せるかもしれません。
例.
確実:「この新しい企画、本当にうまくいくのかな。まずリスクや手順を整理してから進めた方がいいと思うけど。」
不確実:「いや、そんなに考えすぎなくても、まずやってみればいいんじゃない?試行錯誤していけばいいと思うけど。」
確実:(ああ、そうだった。Aさんは不確実タイプなんだった。)
「たしかに・・・。まず試してみることで見えてくることもありそうだね。じゃあ、まず少し試してみて、そこでリスクを見てみるのはどう?」
不確実:「うんうん。じゃあまず小さく始めてみよう!」

この例でもある通り、タイプの違いを理解しないと自分が否定されたと思って、怒りなどの感情が芽生えることもあるでしょう。一方で、「安心を重視するタイプ」と「可能性を重視するタイプ」の違いを理解することによって、相手の言葉の受け取り方が変わっていきます。
・寄り添いに活用する
相手の気持ちに寄り添うには、相手のタイプを理解することがとても大切です。
確実タイプは、安定、見通し、明確さ、安心感を望む傾向があります。カウンセリングなど気持ちを傾聴する時には、話を丁寧に聴いて心の中で状況を整理し、今相手がどのような状態なのか。どういった見通しが欲しいのか。また何が欠けているから、今安心できないのか、といった点を丁寧に伝え返すことが大切です。 不確実タイプは、変化、自由度、可能性、試行錯誤を望む傾向があります。カウンセリングなど気持ちを傾聴する時には、相手の自由や変化を望む気持ち。また、それらが制約されてイライラしたり、辛くなっている気持ちを丁寧に聴き、相手の欲求を丁寧に伝え返したり、それが満たされない辛さを受け止め、ねぎらうとよいでしょう。
まとめ
上記はあくまで一般例です。
ただ、もしあなたが相談を受けることが多いのであれば、相手が「安心や見通し」を必要としているのか、それとも「変化や可能性」を必要としているのかを見立てられるようになると、伝え返しや寄り添いの精度が高まります。
確実タイプには、整理、見通し、手順、安心感を。
不確実タイプには、選択肢、柔軟性、試行錯誤、可能性を。
このように相手のタイプに合わせて関わることができると、相談してくる人はよりあなたへの信頼感を増すかもしれません。
