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交流分析

交流分析とは?自己理解を深める心理学

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交流分析とは?自己理解を深める心理学

交流分析(TA:Transactional Analysis)は、自己理解を深め、人間関係の改善に役に立つ心理学です。精神科医 エリック・バーンによって開発されたこの心理学は、私たちの心の仕組みやクセに関する詳細な情報を提供してくれます。交流分析を学ぶことで、次のようなメリットがあります。
・自分の心の状態(自我機能)を理解できるようになり、より望ましい方向に変えていくことができる
・心のクセが発動しかけた時に”気づき”、止められるようになる
・コミュニケーションを最適化していくことができる

交流分析の基本概念

5つの自我機能

交流分析では、私たちの心の中には5つの自我機能(心のはたらき)があると考えます。

  • 厳しい親(CP:Critical Parent) – 理想、良心、正義感、道徳にもとづいて、価値判断をくだす役割
  • 優しい親(NP:Nurtuing Parent) – 他人に対する思いやりや共感といった人を支援、援助、養育するような役割
  • 大人(A:Adult) – 理性的、合理的、沈着冷静と言う感じで心の中のコンピューター的な役割
  • 自由な子ども(FC:Free Child) – 天真爛漫で好奇心があり、子供のように感情的・欲求で動こうとする役割
  • 順応的な子ども(AC:Adapted Child) – 他人の目を気にする消極性や慎重さ、我慢強さを備え、周りに合わせようとする役割


私達は皆5つの自我機能を持ち、 それぞれ強弱があります。この自我機能それぞれが入り交じったり、ぶつかり合って私たちは日々生活していますが、環境によって今の自我機能の状態だと苦しくなってしまうことがあります。たとえばAC(順応的な子ども)がとても強い方が、高圧的な上司のいる職場に入ってしまうと、言いたいことが言えず、上司の言いなりになってしまい、とても辛くなることがあります。交流分析のワークやカウンセリングの中で、自我機能のバランスを調整し、環境に適応できるようになっていきます。

心のクセ(ドライバー・禁止令など)

「三つ子の魂百まで」という言葉がありますけれども、私たちは幼少時に養育者から言われたことやされたことの影響を大人になっても無意識のうちに持ち続けていることが多々あります。交流分析ではいくつかの心のクセを定義していますが、主なものが「ドライバー」と「禁止令」です。

ドライバー(自分を強く駆り立てるべき思考)

親はしつけでよかれと思って、子どもに「~しなさい、~しちゃだめ」と指示、命令します。これは親として当然なふるまいですが、子どもがそれを守った時に過度に褒めたり、守らなかったら過度に叱ったりという事が繰り返されると、子どもの思考柔軟性が欠けてしまう事があります。

誉め言葉(嬉しくなる)、叱咤(悲しい・怖くなる)をたくさんもらうと、子どもはその命令・言葉と感情を心に刻み込んでいきます。このしつけ、命令の中で特に人生に大きな影響を与え、 自分を強迫的に駆り立ててしまうものをドライバーと言います。

ドライバーは主に次の5つものもがあります。

完全であれ  :できるだけ完璧であろうと無理をする
他人を喜ばせろ:どんな時も自分を抑えて他人中心に行動しようとする
一生懸命にやれ:どんな時も手を抜かず、一生懸命やろうとする
強くあれ   :辛い時も弱音を吐けず、強がろうとする
急げ     :常に急いでいずにはいられず、何か意味のあることをしようとする

          (ドライバーの1つである「急げ」 交流分析オンライン講座より)

ドライバーは若い頃には、これがあるおかげでとても頑張れたり、結果を残せることも多いと思います。ただ、ある時からドライバーが強すぎて自分自身が辛くなったり、親子関係に問題が生じるようになってきた場合には、交流分析の学びによってドライバーを緩めることで生きやすくなっていきます。

禁止令

禁止令は、とてもネガティブな自己イメージです。親が感情に任せて子どもを否定するメッセージを発し続けたり、否定的な姿勢・態度を繰り返すと、子どもが「自分はこういう存在なんだ」「自分は~してはいけない存在(する資格がない存在)なんだ」と心に刻み付けてしまいます。幼少時に刻み込んだ自己イメージがそのまま大人になっても無意識の中に存在し、それが自己肯定感を押し下げる原因となります。

主な禁止令として以下のようなものがあります。

・存在するな
・重要であるな
・成功するな
・~するな
・愛するな(信用するな)
・男(女)であるな
・成功するな
・子どもであるな
・考えるな
・所属するな
・感じるな
・健康であるな

        (禁止令の1つである「存在するな」 交流分析オンライン講座より)

もし禁止令に強く縛られてきたなら、それは幼少の頃のあなたが辛い思いをした証拠。幼少時の子どものあなたは今もあなたの心の中に息づいています。交流分析では、幼少時に傷ついた自分をワークによってねぎらい、傷を癒し、禁止令からの解放を一緒に目指していきます。

まとめ

交流分析は、自己理解と人間関係の改善に非常に役立つ心理学で、「心のまなび」の宝庫。上で主な部分を書きましたが、一部にすぎません。交流分析のゴールは、「セルフコントロール(心理的自律)」にあり、誰にとっても大きくショックを受ける出来事であれば、それはしばらく落ち込んだり、立ち直るのに時間がかかるのが自然です。しかし、そうではないこれまで心を乱された多くの出来事に対して、一瞬イラっとしたり、怖くなっても、自分の心のクセに気づいて対応できるようになっていき、次第に乱れなくなっていく。交流分析はこのプロセスを手助けしてくれます。

NPO法人東京メンタルヘルス・スクエアにて、交流分析オンライン講座を常時開講しており、また当オフィスでは、交流分析をベースにしたカウンセリングを提供しています。

この記事の筆者

秋吉 藤吾

秋吉 藤吾

秋吉藤吾カウンセリングオフィス 代表。交流分析と認知療法をベースに、一人ひとりの心の声に丁寧に耳を傾けることを大切にしています。